解説
ドロットニングホルムの王宮=写真=は、国王ヨハン3世が王妃カタリーナ・ヤーゲロニカのために築いた夏の離宮をはじまりとしています。1661年に火事で離宮が焼失しましたが、カール10世の王妃ヘドヴィーグ・エレオノーラによって再建されました。
カール10世の死後、幼い息子カール11世の母として国を治めていたヘドヴィーグ・エレオノーラは、約20年をかけてこの地にフランスのヴェルサイユ宮殿に匹敵するバロック様式の宮殿と庭園を完成させました。また、18世紀後半には王妃ロヴィーザ・ウルリカが内装をロココ様式へと改装しました。
そうしたスウェーデンの王妃たちと深いかかわりをもつ場所のため、スウェーデン語で「王妃の小島」を意味する「ドロットニングホルム」と呼ばれています。