解説
キプロス島南西岸のパフォスは、美と愛の女神アフロディテの生誕の地とされています。ギリシャ神話では、女神アフロディテは海の泡から生まれ、パフォスに降り立ちました。そのため女神アフロディテはキプロス島の守護神となり、キプロス島はアフロディテを祀る聖地となりました。
紀元前1200年頃に築かれたアフロディテを祀る神殿は、礼拝室の周りに100ほどの部屋を擁する巨大な建築物でした。しかし、4世紀頃に衰退し、現在は崩れた壁や柱の断片、モザイク画のみが残る廃墟となっています。
アフロディテは、ローマ神話ではヴィーナスと呼ばれており、また4月の英語の呼び方「エイプリル」は、女神アフロディテ(ラテン語でアプリリス)に捧げられた月とされています。