解説
ピサ大聖堂にある「ピサの斜塔」として有名な塔は、鐘を鳴らすための鐘楼です。ピサ出身の物理学者であるガリレオ・ガリレイが、この斜塔で重さの違う2つの物体を落として重力を調べる実験をしたというエピソードでも有名です。
ピサの斜塔がたてられている場所は、地面が柔らかかったため、1173年に作り始めた頃から南に傾き始めてしまいました。重心をずらしたり、高さを予定より低くしたりしながら建設が進められます。その結果、200年以上かかって、今の形で完成しました。
ピサの斜塔はかつて、危ないために立ち入り禁止になっていた時もありましたが、現在は一番上の階まで階段で登ることができます。しかし傾きがひどくならないように、入場には人数制限があります。また、一番上の階にある鐘を鳴らしたときの振動が、傾きをさらに大きくするといけないので、今は鐘をなるべく鳴らさないようにしています。