解説
かつて「嵐の岬」と命名されたほど強風が吹き荒れるケープ半島には、フィンボスと呼ばれる人よりも背の低い木が一面に広がっています。風が強く夏期にはとても乾燥するこの地域ではよく山火事が起こるため、約1億年前からあるフィンボスのプロテアは、種子をつけると火事の熱で初めて種子を飛ばすように進化しました。
ヴァスコ・ダ・ガマがケープ半島の喜望峰を経由してインド航路を開拓したことで知られ、新世界への希望を託したポルトガル国王ジョアン2世によって、「嵐の岬」から「喜望峰」と改名されました。保護地域群は面積がアフリカ大陸のわずか0.5%以下にもかかわらず、アフリカ大陸の約20%の植物の生育地となっているほどの豊かな自然環境も特徴です。